愛すべき便利ではないもの
2017.12.31
学生の頃に家にあったことを思い出して最近また同じものを買った。VICKSのスチーム式加湿器。この加湿器には電源のオンオフボタンもなく、使い方は、水を入れ、塩をスプーン一杯入れて、コンセントを差し込むというとても原始的なもの。
最近の家電は、コンピューターで制御して全自動、スマホと繋がって、家の外からでも操作ができるなど、一昔前では考えられないほど便利に進化した。これはこれで素晴らしいことで、リスペクトもしつつも、僕のモノ選びのポイントはこそこではない。少々不便でも愛すべきもの、その不便さを楽しむというのが好きだ。このVICKSのスチーム式加湿器もそう。このミニマルな佇まいは今の家電にはないものだ。
電源のオンオフボタンがないのだから、当然湿度を自動でコントロールなんてことはできるはずもない。なので自分で湿度計を新たに買って、そいつを観察しながら、調整する。今まで湿度計なんてものを選んだり、買ったりしたことも無かったが、VICKSのおかげで、湿度計を選ぶ楽しみさえ与えてもらった。そして普通の人がめんどくさいと思う湿度管理も楽しんでいる。
愛すべき便利ではないもの、
僕はそんなものたちとともにこれからも暮らしていこうと思っている。