『ワレワレハエアホンヤダ』第40回 番外編「トイレでポン(本)!」 2冊目
(このブログは、数日前、体調を崩して寝込んでしまった日に起こったことを元に書いています)
肩こりがひどくなりすぎて、腰も背中も首も痛くなって、頭痛、眼痛、胃痛まで……
あぁもう助けてーーーーーーー
ワレワレハエアホンヤダ
ウチュウジンデモ、グアイワルイトキガアルンダヨゥ
そんな悲鳴を上げながらトイレに入って、無意識で手に取った本。
それが今回ご紹介する、トイレに置いてあってついつい読み返してしまう本※
「トイレでポン(本)!」の2冊目、
西加奈子さんのエッセイ集『この話、続けてもいいですか。』です。
(※前回も言いましたが、トイレにある本だから、読み古された、ゾンザイに扱ってもいい本っていうわけではないんです。トイレという究極のリラクゼーションスペース(私にとって)にある本だからむしろ、大切な1冊なんです。)
この本、いろいろな場所で、もう何度となく紹介してしまっているので、
また…と思われるかもしれないのですが、
いや、それがね、そうなの、何度読んでもにやけちゃうの。笑っちゃうの。ほんとに面白いの。
だからこそトイレにポン(本)なの!
…って、ため口になっちゃうくらいのテンションにもなれる1冊なので。許してください。
西さんの、まるですぐそこで喋ってくれているような”口調”で読み進められる、かつ、
毎度4、5ページで読み終わるエッセイを集めた本だから、どこから読んでも大丈夫。
私は今回、「ひどい首ね」のページを開いてみました。
そう、今現在、ひどい首になっているからね。
そこでうんうんと頷いて、ちょっとプププと笑って読み終えたあと、続けて、
西さんがもらった手紙の話を読み進めました。
最初はクスクスと笑いながら読んでいたものの、あれ?ふと湧き出る、ジーンという感情。
そして最後には、ちょっと、涙目に……って、なんだこれ!
この本は、私のなかで「とにかく笑える本」というカテゴリーに入っている本なのに!
なのに今!ふと読んだページで、私、泣いちゃってる!じゃなイカ!
そんな感動的な衝撃を受けたから体調不良が治った!…わけではなかったのですが、
具合が悪い時だろうが、元気いっぱいの時だろうが、
1冊の本で感情が高まることが、こんな風に起きることもあるのね、と。
むしろ体調が優れないときだからこそ、
何度も読み返しているはずの本なのに、新しい体験ができたりするのかもね、と。
ここでまた、本というものの持つパワーを再確認している、トイレの中の店主でした。
(数日後の今日。元気も取り戻したし、来月こそ、本屋さんにたくさん行きたいなぁ。)
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『この話、続けてもいいですか。』
西加奈子
ちくま文庫 ¥799(値段が!泣くぅー!)
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